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第5章 計画の推進

 本計画を実効性あるものとするため、その推進の基盤となる環境づくりを着実に進めていく必要があります。

 国においては、教育基本法第16条第4項の規定を踏まえ、教育が円滑に継続的に実施されるよう、必要な財政上の措置を講じていくことが重要であるとしています。

 現在の九度山町の財政状況は、財政当局の弛まない努力並びにふるさと納税の着実な伸びによりここ5ヵ年の間に少しずつ良好な方向に推移して来てはいますが、楽観視できる状況までは至っておりません。したがって、限られた予算を最大限有効に活用する観点から、施策の選択と集中的実施、コスト縮減、効果的な実施に努めなければなりません。

 本計画に盛り込んだ施策は、より効果的かつ効率的に機能できるよう、また、それぞれの施策の優先順やその施策が町の将来像に対してどのような位置にあるかなど把握して進める必要があります。

 このため、毎年度、本計画に掲げた目標の達成度を注視しながら、各事業に係る不断の見直しを行うとともに、本町の教育課題に対応する新たな施策の必要性も検討しなければなりません。

 各施策を実施するに当たっては、PDCA(Plan-Do-Check-Action)サイクルの考え方に基づき施策の推進を図るとともに、進行管理、改正地方教育行政の組織および運営に関する法律第27条に基づく教育委員会の点検・評価を実施するとともに、特段の理由がある場合には、計画途中に計画の見直しを行うこととします。

※本文の注釈です。

※1 キャリア教育

 文部科学行政関連の審議会報告等で、「キャリア教育」という用語が初めて使用されたのは、1999年12月の中教審答申「初等中等教育と高等教育との接続の改善について」である。当時から、就職・就業をめぐる環境の変化として、新規学卒者に対する求人の著しい減少と求職と求人の不適合の拡大が見られた。また、若者自身の資質等をめぐる問題として勤労観、職業観の未熟さや職業人としての基礎的資質・能力の低下が深刻化してきた。

 そのため、望ましい職業観・勤労観および職業に関する知識や技能を身に付けさせるとともに、自己の個性を理解し、主体的に進路を選択する能力・態度を育てる教育を「キャリア教育」と位置付け、その推進を図っている。

※2 熟議

    コミュ二ティスクールを推進するためには、関係者が同じ目標を共有することが最も大切になります。「熟議」はそのための有効な手法です。色々な形はありますが、一般的に「熟議」に参加された人たちがグループに分かれ、その後グループを替えながらテーマについて互いの立場を尊重しながら話し合いを重ねる体験をすることで、目標を共有する意義や手法を理解することができます。目標を共有し、学校の課題や地域の課題の解決に向けて協働していくための話合いを「熟議」といいます。コミュニティスクールを成功に導くためには最も必要な要素の一つです。

※3    九度山型コミュニティ・スクール

 平成29年度より和歌山県が推進している制度で、学校運営に地域や保護者・有識者の方々も参画意識をもって子どもたちを育成していくシステムである。この制度では学校の運営方針を決めるにあたって学校運営協議会委員による承認が必要となります。それだけに学校運営協議会委員が学校の先生方と共に成果や課題を共有し、その学校の子どもたちの成長のために取組の方向性をしっかり意識した上で、学校や子どもたちのために各種のボランティア活動や取組を進めます。一方、学校や子どもたちは、ただ地域の方々にお世話になるだけでなく、地域に貢献する取組も大切な子どもの学びにつながる機会となるので、学校の行事や授業に支障のない中で、実践してゆくことが理想的な形とされています。平成30年度4月から九度山中学校区と河根中学校区の二つの学校運営協議会を立ち上げ活動を始めています。

※4 伝統的建造物群

 伝統的建造物群とは、文化財保護法で規定されているもので、宿場町や寺内町等の、周囲の環境と一体をなして歴史的風致を形成している建造物群を指す。この制度は、文化財としての建造物を「点」ではなく「面」(群)で保存しようとするもので、保存地区内では社寺、民家、蔵などの建築物はもちろん、門、土塀、石垣、水路などの「工作物」、庭園、生垣、樹木などの「環境物件」を特定し、保存措置を図ることとされている。

※5 LGBTQ

 性の多様性を考えるとき、最近よく使われている言葉が「LGBTQ」という言葉です。LGBTQとは、(L)レズビアン(女性同性愛者)、(G)ゲイ(男性同性愛者)、(B)バイセクシャル(両性愛者)、(T)トランスジェンダー(性自認が出生時に割り当てられた性別とは異なる人)、(Q)クエスチョニング(自らの性の在り方が定まっていない人)クィア(性的マイノリティーのすべてを包括する言葉)の頭文字をとった言葉で、多様な性を表す総称の一つとして使われています。

※6 合理的配慮

障がいのある子どもが、他の子どもと平等に「教育を受ける権利」を享有することを確保するために、学校の設置者や学校が必要かつ適当な変更調整を行うといった配慮のこと。

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最終更新日:2025417
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